ちばらき人 ーIBARAKI×CHIBA-

人と人とがつながり、そこに地域への想いがついてきた ~にわけん代表/波フェス2019実行委員 須藤謙さん~

【Locoty×ちばらき人インタビューvol.2】

須藤謙(すどう・けん)
1978年鹿嶋市生まれ。茨城工業高等専門学校卒業後、都内の鉄道会社に入社。電線等の設計に携わるも起業を志し、茅ヶ崎で庭造りを学んだ後、独立。2012年より鹿嶋市にUターンし、「にわけん」を設立。造園業を展開しながら、JC(公益社団法人かしま青年会議所)で地域活動を行う中で2017年に仲間と「波フェス」を企画。本年が3回目の開催。

― 高専を卒業して鉄道会社から、なぜ「庭」だったんでしょうか?

小さなころ庭をいじるのが好きだったり、父親が趣味でお城めぐりなどしていたので、その影響があると思います。企業に就職しましたが、いずれ自分で事業をやってみたいと思っていました。

最初はカフェやバーなど飲食業をイメージしていたのですが、サザコーヒー本店(ひたちなか市)の素敵な庭を見て、これだ!と。
ガーデニングを学ぶために、メッカである茅ヶ崎の造園会社に飛び込みました。

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― 茅ヶ崎で独立されて、茨城にUターンされた理由は

別荘も多くトップガーデナーも沢山いた茅ヶ崎で学ぶことは多かったです。
独立してからも充実していましたが、両親も妻も茨城なので、故郷に貢献したいという想いで、地元に戻って「にわけん」を設立しました。親しみを持ってもらえるように社名は「庭」「自分の名前(謙)」から。

最初は自転車で一軒一軒、チラシをポスティングすることからスタートしました。茅ヶ崎と茨城では庭のスケールの違いもあり、最初は苦労しましたが、おかげさまで今は口コミや紹介で仕事をいただけるようになりました。職人も5人おります。

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― ご自身の事業以外に地域活動でも活躍中です

東京や茅ヶ崎に比べてここは田舎だと思っていたけれど、戻ってきて仕事やJCの活動をする中で、新たな友達や仲間が沢山出来ました。人と人とがつながるとそこに地域への想いがついてきて、求められて、応えているうちに、自分も地域や人と関わることが自然に楽しくなってきたのです。

今は3人の子供もいますし、子供たちが30年後に大人になってもこの魅力ある地域が廃れてしまわないように、僕たちがしっかりしないといけないと思っています。

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― 「波フェス」を立ち上げた経緯を教えてください

「自分たちの感性で、今の時代に合わせたイベントをやってみよう」と仲間で話し合い、音楽フェスにたどり着きました。僕たちはロッキンオンやサマソニで育ったので、「音楽」や「つながり」をテーマに、自分たちも楽しみながら地域を活性化できたら最高じゃないかと。

かしまJCは鹿嶋市と神栖市にメンバーがいるので、波崎地区の豊ヶ浜公園でフェスをやってみよう、ということになりました。まったくゼロからのスタートで大変なこともありましたが、回を重ねるごとに、定着してきていて、フェスに関わりたいと申し出てくれる若い人が増えていることはとてもうれしいことです。

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― 今年のみどころを教えてください

トリを務めるYOU THE ROCK★やローホー、miya takehiroなど大きなフェスに出ている有名なアーティストが出演してくれていること、他にも地元のアーティストがバスケットコートの会場で同時にライブをしてくれているので、会場を行き来しながら多彩なライブが聴けます。またドラムサークルといって観客が参加しながら音を作り上げるパーカッションのアンサンブルも出演します。

フードスペースもプライムリブさんのステーキはじめ地元の特色のあるお店やキッチンカーも出店しています。フェス飯を食べながら会場にあふれる音楽をぞんぶんに楽しんでほしいですね。

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― 今後の展望を教えてください

波フェスの運営は若い人たちにどんどん伝えていって、毎年当たり前にやる地元のイベントとして移行するのが理想。今まで無かったものを創造するのが好きなので、常に何か新しい企画を仲間と一緒に楽しみながら生み出していけたらと思っています。

個人としては、引き続き40代も現場主義で、その先の10年、20年に向けてどんどん動き回りたい。仕事・家庭・地域活動の垣根はすべて取っ払って、「須藤謙」として、求められることに応えられる自分でありつつ、突っ走っていきたいです。

(取材/丹野かすみ  撮影/花ヶ崎拓也)

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