神栖市在住の整理収納アドバイザー『にしじゅん』です。
これから出かけるぞ!というときに「家のカギ」が見つからない。そんな経験はありませんか?
車のカギ、スマホ、いつものカバン、携帯ゲーム機・・・とっさに出てこなくて困ったものは、私自身も挙げればキリがありません。
「いつも同じ場所に戻すようにしないと」「家が片付いてないから」「だらしがないから」
そんなお小言は、もう聞き飽きましたね。人間の”気をつける”行動には限界があるのです。
なので、私は”なくしたときに音の鳴るキーホルダー”を家のカギにつけています。
どこにある?を音で知らせる「Tile」
この便利なキーホルダー「Tile」(タイル)は、音を鳴らして場所をあなたに教えてくれます。
スマホとBluetoothで接続し、スマホアプリの「探す」ボタンを押すとTileから大きなメロディが鳴ります。
さらに便利な事に、Tileのボタンを2回押せば、 逆にスマホを鳴らすこともできるのです。(スマホもよく家の中で行方不明になりますよね?)
Tileから鳴る音を頼りに家の中を探し回るのですが、たまに家の中では見つからず車へ探しに行くこともあります。
夜の暗い車内で、音を出して場所を教えてくれるキーホルダー。とても頼りになりますね。
郵便受けの中でカギを見つけたこともありました。まだ小さかった我が家の子どもが、イタズラでカギを外に持ち出していたのです。Tileがなかったら、出かける前にカギを見つけることはできなかったでしょう。
気になるお値段は、電池交換ができるスタンダードモデル「Tile Mate (2020)」だとAmazonで¥2,370から。(2021年5月現在)
その他、家電量販店でも取り扱いはあるようです。
我が家でTileを最初に買ったきっかけは、車のリモコンキーをなくしたことでした。
2つあるはずのリモコンキーが1つなくなってしまい、これでは万が一の時に困る!と、泣く泣く新しいリモコンキーを作りました。2万円ほどの手痛い出費です・・・。
「なくしもの対策に2,370円もするキーホルダーを買うの?」と、夫には最初強く反対されました。しかし、その1年後には夫も車のリモコンキーを紛失。朝から家族みんなで探し回り、その日の午後、夫のキーは洗濯カゴの下から発見されました。
そんなことを繰り返し、現在我が家には5つのTileがあります。家の鍵、車のリモコンキー×2、財布、そして車のダッシュボード。車のダッシュボードに置いてあるのは盗難対策です。
2020年11月、盗難された自転車をTileを使って追跡したという、Twitterのとある投稿が話題となりました。
これは他のTileユーザーが自分のTileを検知した際に知らせてくれる「コミュニティー機能」を使ったもので、紛失したTileの位置情報を地図上に表示することができます。
「都会ならいざ知らず、こんな田舎でTileを使っている人はいるの?」と思われるかもしれません。
Tileアプリによれば、神栖市を中心に私の周辺(およそ半径8㎞)に居るTileメンバーは138人でした。
もし車が盗まれたとして、その車が近隣の138人のTileユーザーとすれ違い検知されることがあれば、その位置情報が私のスマホに届くのです。
たった2,370円で盗難後の車を探す手段が1つ増えるのであれば、これは使ってみる価値があるのではないでしょうか?
子どもに家のカギを持たせるときも、忘れ物が増えてきてしまったお年寄りにカギを預けるときも、「もし無くしてもTileがあれば見つけ出せる」と安心できますね。
Appleユーザー数で優位な「AirTag」
同じような機能を持つ、Appleの新商品「AirTag」(エアタグ)も最近話題です。
Tileのようなスマホを鳴らす機能こそありませんが、AirTagが近くにある場合は、”距離”と”進む方向”をピンポイントでiPhone(※対応するデバイスのみ)に表示させることができます。
私も実際にAirTagを購入してみました。
・なくしたときに本体の音を鳴らすことができる
・家にない場合はマップ上から位置情報の履歴を確認できる
この二点において、TileもAirTagも機能はだいたい同じであると言えます。
一方で、気になる点が二つありました。
まず、一つ目は価格です。
AirTagは3,800円。丸みをおびたフォルム、つるりとした表面にしっかりとした作り。Appleらしいセンスと高級感があります。
しかし、AirTag本体にはキーリングなどを通す「穴」がありません。何かにぶら下げるにはAirTag専用のホルダーが必要になるのです。
比較的安価の「Belkinキーリング付きセキュアホルダー 1,580円」を一緒に購入しましたが、二点合わせて5,000円を超えてしまいました・・・Tileが二つ買えてしまう値段です。
二つ目はユーザー数です。
先に述べたように、Tileユーザーは私の周辺に138人。では、AirTagが反応するApple製品(主にiPhone) のユーザー数は何人でしょうか?
すみません、正直分かりません。でも138人よりもはるかに多いことは想像に難くありません。
もし公園の草むらに車のリモコンキーを落としてしまったとしても、 iPhoneを持つ何人かの人が公園を歩いていれば、持ち主のスマホにはリアルタイムのキーの位置情報が届けられるでしょう。
つまり、家の外にあるものを探したい、位置情報を知りたいのであれば、ユーザー数の少ないTileよりもAirTagの方が有利なのです。
AirTagは盗難対策に使える?
AirTagは盗難対策にも有利なのでしょうか?
調べてみると、盗難対策にAirTagを使うには少々問題があるようです。車の盗難を例に考えてみました。
持ち主のiPhoneと離れた(=ペアリングが切れた)AirTagは、移動を共にしている他人のiPhoneに検知されアラートが表示されます。
もし犯人がiPhoneを所持しているとしたら?
ダッシュボードに仕込んでいたAirTagの存在に気付かれる前に、盗難車を見つけなければなりません。
さらに、持ち主のiPhoneから3日間離れると、AirTag自体が自動的に音を鳴らす機能もあります。
盗難車の中でAirTagが鳴り始めたらどうなるでしょうか。窃盗犯がAirTagを壊したり、電池を抜いたり、その辺へポイと捨ててしまう可能性もありますね。
長くなりましたが、私の考える結論です。
「家の中の紛失に備えるなら、Tileの方がコスパが高い」
「家の外の紛失に備えるなら、AirTagの方が見つけられる可能性が高い」(ただし盗難の対策には不十分)
出かけるタイミングで家のカギが見つからない。外出先でカギをなくしてしまった。そんなピンチを助けてくれるのがこの「Tile」と「AirTag」です。
あなたもぜひ試してみてください。
(文:にしじゅん / 編集:Locoty)