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【潮来市】町のキーマンを紹介しよう!こどもジャーナリスト発表会

2019年11月20日(水)「潮来市こどもジャーナリスト育成事業」の発表会が、津軽河岸あと広場 石の蔵にて行われました.
発表を行うのは、潮来市立大生原(おおうはら)小学校の5・6年生15人です。

大生原小学校は100年以上の歴史を誇る、緑いっぱいに囲まれた小学校。全校生徒は40人あまりですが、子どもたちは毎日のびのびと学び遊んでいます。

この日は、これから発表する子どもたちのドキドキも青空に飛んで行きそうなくらい、気持ちの良い秋空が広がっていました。

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こどもジャーナリスト育成事業とは

 
「潮来市こどもジャーナリスト育成事業」は潮来市地域おこし協力隊により企画され、総合学習の一環として、潮来市立大生原小学校の5・6年生を対象に5月からスタートしました。

まず「潮来市にはどんな人がいるんだろう?」から始まり、6月には取材するキーマンについて調べ、想像し、質問を考えました。7月にはいよいよキーマンへの取材。ばっちり名刺も作ったそうですよ。

夏休みも終わり二学期に入ると、今度は取材した内容を”どう伝えるか”の授業です。キーマンへの取材を自分たちらしく伝えるための、台本や音源作りがすすみます。伝えたいことは何なのか、どうやったら興味をもってもらえるのか、考える中で自分自身とも向き合う時間になったようです。

そして、ようやく発表の日を迎えました。

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発表会スタート!

① 図書館グループ

キーマンは潮来市立図書館館長の船見康之さんです。
お客さんを見ながら、はっきりゆっくりと話す姿は、とてもしっかりしていました。図書館司書を目指していた船見さんの気持ちや、未来を担う潮来市の子どもたちに「たくさんの本を読んでほしい」という思いが伝わるインタビューでした。

 

② ストロベリースター

キーマンはしんちゃん農園の須田信一さんです。
明るい女の子3人組。発表も工夫をこらしていて、とても楽しい雰囲気です。いちご作りを通して、須田さんの人柄を様々な視点から紹介してくれました。「だーい・だーい・だーい・だーい・だい好き」という言葉にこめられた思い、伝わるといいな。

 

③ サーキットスター

キーマンはイタコモータースポーツパークの額賀由里子さんです。
このグループは男の子3人組。本番前、とーっても緊張していたそうです!その割には、本番は堂々と発表していましたよ。父親が作った「イタコモータースポーツパーク」を受け継いだ額賀さんの思いに、子どもたち自身のお父さんへの思いを重ねて発表してくれました。

 

④ 大生原キッズジャーナリスト

キーマンはパティスリー・キャトル・フィユの山本尊さんです。
誕生日に食べたタルトチーズケーキの話だったり、子ども好きな山本さんの話で想像を膨らませたり、イメージが映像として湧いてくるような発表でした。山本さんの、ケーキ作りで自分の感性を生かせる楽しさは、子どもたち自身にも共通するものがあったようですね。

 

⑤ いちじくパラダイス

キーマンはいちじく農家の長谷川幸雄さんです。
発表が最後というのも、また緊張しますよね。早口にならないよう、互いにフォローしながら発表をしていたのが印象的でした。長谷川さんが潮来で”いちじく作り”をしようと思った理由が(私には)ちょっと予想外で。同時に潮来を思う気持ちもこめられていたことが、ちゃんと伝わりました。いちじくを食べたことがないという3人。いちじくの旬の季節には、長谷川さんのいちじくを食べるのが楽しみですね!

 

みんなでつくるラジオ番組

この発表は”ラジオ番組形式”で行われました。ラジオパーソナリティーさながらに、音声のキューを出しながら番組を進行します。
客席の後ろでは、音出しをする地域おこし協力隊の佐藤さん。同じく地域おこし協力隊の森山さんと市の職員さんは「えがお」「ゆっくり」「元気よく」とカードを掲げて応援!先生も優しく子どもたちを見守ります。

他のグループの発表も真剣な表情でメモを取ります。発表会には4年生も参加し、質問タイムには積極的に手を挙げて発言していました。

発表会には保護者や取材関係者が足運び、また図書館館長の船見さんご本人も応援にいらっしゃいました。子どもたちの発表、いかがでしたか?

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発表会終了後、子どもたちにお話を聞いてみました。

「発表も、取材も、めちゃくちゃ緊張しました!」
「事前に取材内容を準備したけど、なかなか思ったとおりに進まないこともありました。」
「聞く係・書く係・写真を撮る係に分かれて取材しました。僕は写真係だったんだけど、行くまでは何を撮ったらいいのか分からなくて…」
「取材に行く車の中では、緊張で一切表情も出なくて。でも汗がすごく出てた!」

みんな取材は緊張するよね。でも、発表はとても立派でした!
大生原小学校のみなさん、ありがとうございました。

「こどもジャーナリスト育成事業」の活動の様子は、地域おこし協力隊のブログでも発信されています。子どもたちが地域おこし協力隊と共に学んできた日々が綴られていますので、ぜひご覧ください⇒ブログ「あやきのいたこぐらし」

 

地域おこし協力隊に聞く

 
「こどもジャーナリスト育成事業」を企画・実施してきた、潮来市地域おこし協力隊の佐藤さんにお話を伺いました。

- 地域おこし協力隊の初めての事業はいかがでしたか?大変だったことは?

ラジオ番組にするという段階で、どのような言葉を使えば「美味しい」や「楽しい」を具体化できるか、ということを子どもたちに伝えるのが一番難しかったかなと思います。自分で気づき考えてもらうために、予想される流れを遠回し遠回しに伝えるのも苦労しましたね。

でも、正直なところ「大変だった!」と思うのはそれくらいでした。もちろん学校のおかげでもありますし、取材にご協力いただいた地域の皆さんのおかげでもあります。この事業を理解してくださっている方々に取材させていただいたので、子どもたちも取材がしやすかったと思います。

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大生原小学校の子どもたちは、自分の意見を伝えることに抵抗のない子が多いんです。今回はラジオ番組形式をとりましたが、”伝える”や”表現する”を難しいと感じたことはありませんでした。発表会に来てくれた4年生も自発的に質問や感想を発言してくれました。きっと学校全体でそういう教育をしているんですね。今回(地域おこし協力隊にとって)初めての事業なのですが、それが大生原小学校で良かったなと思います。

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- 「こどもジャーナリスト育成事業」をやろうと思ったきっかけは?

実は最初、私の趣味のバイクで潮来市の素敵な風景を紹介するマップを作りたいと思っていました。でも「それは地域のためになっているのか?」と考えると、ちょっと違うのではないかと。私ではなく、この地域に住む人が紹介することで”何か新しいつながりが出来るのでは”と思ったのが、この事業を考えついたきっかけです。地域への理解を深めてほしい、素直な視点で地域のキーマンの魅力を発掘してほしいということで、小学生を対象にやってみたいと思いました。

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- ラジオ番組形式の発表にしたのはなぜですか?

小学生の発表は、模造紙に書いたりスピーチをしたりが主流ですよね。それをラジオ番組にしたら、表現方法がもっと広がるのではないかと思いました。仕事だけでなく人柄も伝わるような話を聞き出し、伝えることを学んでもらいたいと。

完成したラジオ番組は、後日子どもたちに聞いてもらいます。振り返りの中で「こんなことが出来るようになった!」というのを発見してほしいですね。このラジオ番組はFMかしまで放送されるので、ぜひ聞いてください!!!

◇放送予定◇
FMかしま(FM76.7MHz)毎週金曜日18時から放送中の「We Love ITAKO」にて放送
12月6日(金) 図書館グループ/ストロベリースター
12月13日(金)サーキットスター/大生原キッズジャーナリスト
12月20日(金)いちじくパラダイス/発表を終えて

私は前職でラジオ番組を作る仕事をしていたのですが、「こういう風に表現できたらよかったのに」という悔しい思いをたくさんしてきました。子どもたちは、これから生きていく上で同じような経験をするかもしれません。この事業を通して学んだことが、いつか子どもたちの力になれたらいいですね。

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(取材/kawano akiko 撮影/花ヶ崎拓也)

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