普段通らない道で偶然見かけた「赤×黒」の建物。Uターンして様子を伺うとそこには「BOULANGER」の文字。どうやらここはパン屋さんらしい。中に入ると大きなクリスマスツリーとシャンデリアが迎えてくれた。そういえば赤い外観に緑の瓦屋根そして白いロゴ、なかなかのクリスマスカラー。そんなことを思いながらずらりと並ぶパンを見て驚いた。90円から高くても220円。ほとんどのパンが150円前後。最近のパン屋さんにしてはかなり嬉しい価格。パンは少し小ぶりだが、いろいろな種類を食べたい私にはこれまた嬉しいサイズ。う~ん、どれにしよう?いろいろなパンがあって悩むなぁ。この瞬間がパン屋の楽しいところだ。店内に並ぶ50種以上のパン、選択肢がたくさんあるのはワクワクする。
店の奥では、店主である一人の「boulanger」が黙々とパンを作っていた。「boulanger」とはフランス語で「パン職人」のことで、パン屋は「boulangerie」という。フランスでは法律で「boulangerie」=「職人自らが小麦を選び、生地をこねて、発酵させ、焼いたパンをその場で販売するお店」と定めているらしい。それだけboulanger/boulangerieという言葉には重みがあるのだ。
たった一人の「boulanger」がこれだけの種類のパンを作るのにはある思いがあった。
「お客さんにいろいろな種類のパンを楽しんでもらいたい。だから一種類につき5個作るのが限界なんです。」
その言葉にパンへの真摯な思いを感じる。
「それに自分、飽きっぽいのでいろいろ作っている方が良いんです。」
と少し照れ隠しのように笑って話してくれた。きっとパン作りが大好きなんだ。
私はこの時あるパンに出会って、すっかりこの店のファンになってしまった。
“そのパン”は、よくある名前でどの店にもありそうなパンだった。「よくある味なんだろうなぁ」と思いながら口に入れた瞬間の「!!」という驚き。これは“大人が食べたかったパン”だ!ここでは“そのパン”の名前は明かせない。なぜならこの記事を見てくれた人が“そのパン”を購入して売り切れになってしまったら私が困るもの。いや、それはまた嬉しいような、複雑な気持ち・・・。
「都内では当たり前に売っている楽しいパンを、神栖の人たちにも食べてもらいたい。」
そんな思いを抱いて都内や横浜で経験を積み、2017年5月に地元の土合中央に『BOULANGER M』を開店。
オープン当初は続々とやってくるお客様にパン作りが追い付かず、苦い思いもしたようだ。今では常連さんもついて地域に愛されるパン屋さんになった。平日は女性や特に年輩のお客様が多く、休日はパパと子どもなどの若いファミリー層が多い。お客様のニーズに合わせ、並べるパンの種類も少しづつ変えてきた。月に一度のペースで新作も登場するらしい。この日は三日月形のパンが登場、中身は実は・・・おっとこれも内緒。
レジで応対してくれるのは店主のお母さん。にこやかな雰囲気についつい世間話もはずむ。
奇をてらうでもなく、かつ個性があり、食べやすいサイズとお手頃な価格。まるでお客様に寄り添うようなパンのお店『BOULANGER M』。どうかあなたのお気に入りのパンが見つかりますように。
【BOULANGER M の詳細情報】
営業時間:9:30~18:00(なくなり次第終了)
定休日:月曜・日曜
場所:茨城県神栖市土合中央3-6-15
電話:0479-26-4401
店舗ページ:【神栖市】BOULANGER M(ブーランジェ M)
※記事は2017年12月現在の情報です。
------------
情報募集! Locotyが取材に行きます!
神栖・鹿行地域情報サイトLocoty.comでは、地域のステキなお店、オイシイお店、イベント情報などを募集しています! お店やイベントオーナーの方や、いつもよく行く大好きなあのお店を紹介して欲しい!など、どんどんLocoty編集部にお知らせください!
Locotyへのご連絡はコチラからお願いします。
Locotyメディア紹介
神栖・鹿島・潮来・鹿行地域の暮らす・食べる・遊ぶ・お得情報を毎日更新!
① Locoty Facebook公式ページ
② Locoty Twitter公式ページ
③ Locoty Instagram公式ページ
③ Locoty Channel 動画配信公式チャンネル (Youtube)
公式ページに「いいね!」や「フォロー」をしていただくと、毎日、地域のお役立ち情報が届きます!